古書画修復

掛軸の修復事例

掛軸の修復前後比較


巻いて、木箱に入れないで保管しており、水に濡れて。長期間放置されていました。
展示による汚れもかなりひどい状態であったようです。
最初に軸に仕立てたときの糊も変質、変色していました。 幸い作品の絹布の状態は良かったので、水洗いをかけ、汚れを落とした後、新しい軸に仕立て直しました。

最近は短時間で仕上げ、綺麗に見せるために、洗いに薬品を使うことがあります。薬品は将来、作品を傷める可能性がありますので、八上松竹堂では、どうしても必要なとき以外は使用しません。

【作品データ】
作品寸法 巾45㎝、丈130㎝
仕上寸法 巾60㎝、丈210㎝
危 弱 度 軽度   汚 染 度 中度
修復代金 \31,500.- 仕立代金 \52,500.-

掛軸の修復前後比較2

年月により作品が痛み、たくさんの横折れすじがありました。また、線香やろうそくによると思われる煤で全体が汚れていました。
素人修理の痕跡がたくさんあり、粘着テープによる補修までしていました。
痛みがかなりひどかったので、裏紙を取り除き、再度、裏打ちをし直す作業はとても困難でした。裏紙をはがすと作品自身が崩壊してしまうからです。

これほど痛んでいる場合は、技術力のない業者は、裏紙をはがさず、表面だけを糊などで修復して、古い裏紙の上に重ねて裏紙を張り、ごまかします。すると、作品に引きつりができることもあり、すぐに再び割れや破れが起こります。そうなると次の修復はとても困難になります。

【作品データ】
作品寸法 巾45㎝、丈100㎝
仕上寸法 巾60㎝、丈180㎝
危 弱 度 
重度   汚 染 度 軽度

修復代金  \120,000.- 
仕立代金  \105,000.-

掛軸の修復前後比較3

この掛軸もかなり重症でした。
年月による作品の痛みがかなりひどかったです。
縦横に裂けており、すでに剥離している部分もありました。また、線香によると思われる煤で全体が汚れていました。
裏紙を取り除き、再度、裏打ちをしなおす作業はとても困難でした。
作品自体の痛みがひどく、紙が厚く硬かったので、再び軸仕立てにすることは保管上、無理があると考え、額に仕立て直すことになりました。

【作品データ】
作品寸法 巾38㎝、 丈75㎝
仕上寸法 巾48㎝、 丈90㎝
危弱度 
重度  汚染度 中度
修復代金 \100,000.- 
仕立代金   \52,500.-
掛軸の修復前後比較4

この掛軸は、巻いて保管している状態で、水にぬれ、カビが大量に発生していました。
作品の紙の状態も悪く、破れが一部ありました。

カビを取り除くためには、水洗いだけでは無理ですので、やむを得ず薬品を使って洗いました。

【作品データ】
作品寸法 巾30㎝、丈110㎝
仕上寸法 巾45㎝、丈200㎝
危 弱 度 中度   汚 染 度 最重度
修復代金  \200.000- 
仕立代金 \126,000.-

ご依頼からできあがりまでの流れ

ページTOPへ


古書画修復・襖・障子・額装・掛軸のことなら、ご相談ください。TEL:072-285-0444