八上松竹堂の基本価格について

表具製品の表装価格は使用する材料価格と、施工手間賃で算出されます。 しかし、その材料の種類は、無数にありますし、施工方法すなわち手間の掛け方が様々にあるのです。

襖を例に挙げますと
襖はふすま紙1枚だけを張っている訳ではなく、美しく仕上げ長持ちさせる、紙の補強の為に薄い紙で下張りをしています。
襖紙には様々な種類とランクがあり、襖紙によってこの下張り方法や、使用する下張り用紙も変わってきます。 たとえば、再生パルプを原料とした廉価品の新鳥の子紙や、普及品の糸入り紙なら下張り紙も、再生紙で良いのですが、高級な手漉き鳥の子紙などを張る場合は、手漉きの楮紙で、細かく2重に袋張りをする必要があるものもあり、その中間的な材料、張り方も多くあります。新調ともなると、骨地材や襖椽、引き手などの組み合わせで、値段の格差はさらに広がります。
当店では、襖紙そのものの耐久性を考慮し、必要とされる下貼り用紙と下貼り方法、を選択し、美しく長持ちさせる施工を行っています。


また、掛軸の場合なども
使用する表装裂には綿糸や、化繊、紙のものから西陣織りの正絹緞子(しょうけんどんす)本金襴(ほんきんらん)、まで様々な価格帯のものがあり、軸先もプラスチックのものから、象牙まで、ピンからキリまであります。
裏打ち紙も機械抄きの洋紙に近いものから文化財保存用の手漉き和紙まであり、仕上がるまでの裏打ちの回数や方法(手間の掛け方)も当然違ってくるのです。  八上松竹堂では、表具は鑑賞の形を作るだけでなくできる限り作品を保存することを考え、手漉き和紙と、澱粉煮糊を使用して表装しています。それらは本紙作品の酸化劣化を遅らせ、修復の際には容易に剥がすことができるからです。
近年、安価な機械による熱圧着の表装が多くありますが、これらは変色しやすく、傷んでも修復できないものがほとんどです。

八上松竹堂の襖張替参考価格(算出例)
紙種類 襖紙
価格
下貼り
紙代
下貼り紙種
と使用枚数
張替
手間賃
施工法 引手
取替
張替
代金
税込
価格
普及品織物 \1,800 \60 古紙再生紙
3枚
\2,000 置き浮け 別途 \3,860 \4,053
鳥の子紙 \3,500 \300 レーヨンパルプ紙
3枚
\6,000 置き浮け 別途 \9,800 \10,290
本鳥の子 \13,000 \750 手漉き石州代用紙
3枚
\8,000 前浮け
(袋張り)
別途 \21,750 \22,838
超高級金細工 \150,000 \2,400 本石州和紙
6枚
\30,000 二重浮け
(袋張り)
別途 \182,400 \191,520

八上松竹堂の掛軸表装の基準価格
  文人仕立 大和仕立 仏仕立(西国三十三)
人絹・綿 \40,000 \45,000 \50,000
正絹紡 \50,000 \65,000 \70,000
正絹緞子 \70,000 \80,000 \100,000
合金襴 \100,000 \120,000 \150,000
別織本金欄 \180,000 \180,000 \250,000

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